トム・ブラウンというデザイナーが
いかにして自分のブランドを
世界的なブランドとしたか
その功績を言葉で表すのは結構難しい
予備知識がいるからね
そして、コムデギャルソンなんかみたいな
モード的、衣類学的リテラシーを
必要としないくらいの
分かりやすさが見られないから。
何ですごいの?ってのが分かりづらいんだよね。
いわゆる洋服がかなり好きであることが
理解への近道であるから。
俺もそっちはいまいちよく分からん。
でも、哲学的なところと
ルーツ的なところから考えてみると
我々の共通言語を使って説明が
出来るブランドでそういうところから
トムのアティチュードを
感じることが出来ると
輪郭が見えてくるんです。
トム・ブラウンはあのよく
チャンピオンで出てくる
ノートルダム大学の出身で
80s的なアメリカンプレッピーを
リアルに体験していて
その後LAに渡り俳優になりたくて
やってたんだけど
衣装で見た50sのグレーのvintageジャケットを
やべーなこれと思ったのが
きっかけらしく洋服にのめり込むようになる。
そんで、ニューヨークに渡って
あのポロ・ラルフローレンとも
仕事をしてアルマーニに入る。
その後紆余曲折を経て
2001年に自分のブランド
THOM BROWNEを立ち上げ現在に至る。
重要なことはこの経歴を見ると分かるんだけど
アメリカントラディショナルを
引き継いだモードデザイナーであるということ
Vintageのグレーが好きで
それにヨーロッパのイズムを足して
イタリアやフランスに比べて
シルエットがゆったりしている
イギリス由来のアメリカのスーツを
細く身体にフィットするシルエットにして
その野暮さを取っ払い
ランウェイで一世を風靡したんだよね。
実は誰もやったことないこと。
アメリカのスーツをモードに押し上げたの、
カジュアルじゃなくてね。
どちらが上という事ではないけど
モードとアメカジ的なものは
ニュアンスこそ時代によって
取り入れることはあっても
そのまんまブランドのアティチュードとして
モードの世界でやるってなると
なかなかイナタい感じ出ちゃうからね
それをモードに昇華した人
そのプロップスを手に
あのブラックスブラザーズと
ブラックフリースという
カテゴリーを作ることになる。
ここでまたTHE アメリカな
トラディショナルブランドを
見事にアップデートしてみせた。
やってることが変わらないんだよね
俺たちと一緒なの
vintageが好きでアメリカの洋服が好きな
おっさんでさ、
そのおっさんがプレッピー的なカルチャーを
常に現代的にアップデートしてる人
芯は常にそこ。
ランウェイでは結構アバンギャルドな
デザインを披露するけど
結局はオックスフォードのボタンダウンと
ジャケットなんだよね。
貫いてんの、そこがマジカッコいいんだよ。
次の時代のラルフローレンみたいな
ことなんだよね、やってること。
だから"THOM BROWNE"は
POLOやBROOKSのように
古着でボタンダウンシャツなんかを
買うブランドになると思う。
このシャツは
アメリカだから、たまんないくらい。
今では定価5万円する
スタンダードなオックスフォードシャツ
デザイン入ってるのだと12万くらい
良い既製服というのは
ブランドのネームバリューが強いという
ことでの値段が高価というのが大きいけど
そんなことはトムが作るシャツに関しては
まぁ一旦おいておいて
昔ありとあらゆるシャツを
着てきて、そして
仕事としてシャツなんかを作っている先輩が
良いシャツとは?という僕の
疑問にスパッと答えてくれたことがあってね
材質、それはもちろんだと、
けど、一番出来ないことは
シャツを襟の後ろの真ん中から
バサっと左右対称に折った時に
袖の長さが1mmほどのズレも無い
ものがシャツとして良いシャツだと
教えてもらったことがあります。
生地を縫製する上で
直角に縫う箇所なんてほとんど無くて
もっと言うとパターンと呼ばれる
生地の型紙は2Dではなく3Dに
考えられていて、
縫い込まれるところの
あそびや余白そこを上手くこしらえられることが
この左右対称でシャツが生まれる理由
これはギャルソンシャツにも出来ないこと
みたいでだからトムのシャツは
良いシャツだと教えてもらったんです。
なるほど、深い。
もちろん古着になっていると
色々な扱われ方をするので
乾燥機とか、洗濯でと普通にしていけば
その左右対象は失わられて
いくんですけど、そうやって生まれてきた
シャツは、何と言うか、美しいじゃないすか、
ブランドとしてのアティチャードないすか。
そうやってまた洋服やブランドの姿勢
そしてスタイルはカルチャーだなと
思って楽しめるんすよね。
そしてあとは、ぐっと俺たちとの
距離が縮まったのは
2010年のSupremeとのコラボレーション
Supのオーナージェームズと
トムの対談を昔読みましたが
POLOやA.P.C.が大好きな
ジェームズとトムの作る洋服に
親和性があったからのコラボでしょう。
最高じゃね?
とにかくさっき言ったみたいに
定価はなかなか高いです。
THOM BROWNEはどではないけど
POLOだってBROOKSだって
定価はそこそこ高いです。
同じように古着でその"良いシャツ"ってのを
感じてみてはどうでしょうか?
ベースボールキャップとか
アメリカ的に合わせるのも最高にクールだと
思います。
そして、いざってとき
そうだな、友達や家族の結婚式の時は
普段カジュアルに着てるシャツを
クリーニングに出し、ジャケットの下に
羽織ってみてください。
シャツに合わせてカチっとしか着ない
ってのはこのTHOM BROWNEには
合わないと思います。
あくまで自分のその日に合わせて
羽織ってください。
どんな時も自分に寄り添ってくれる
ボタンダウンです。
是非。
COLOR
NAVY/YELLOW/RED
Size 2
【実寸】
肩幅45
身幅54
袖丈63
着丈75
*単位は全てcm,計測方法により若干の誤差が出ます。実寸は参考までに。
尚、この商品はusedになりますので現状でのお渡しとなりますのでご了承下さい。
着用モデル176cm 67kg